みなさんこんばんは、二代目です。
初対面の方に「私は果物屋です。」と自己紹介すると間髪入れずに
「スイカとメロンとイチゴって野菜って聞いたけど本当なの?」と
聞かれる可能性はラミレスの打率ぐらいでして(3割ちょいかしらね)
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥と昔から言われているように
分からないことを知ってそうな人に聞くことは賢明な判断ですが、
正直この質問は返答に困ってしまいます。
(彩果園セレクトの3品、なんとビューティフルだろうか。)
困る理由は、果物と野菜の境界線は実に曖昧であるから。
私のウエストとヒップの境界線だって曖昧だけども
これに関してはもう存在しないのでは?と言う説もあります。
他にも人類は様々な曖昧なものに悩まされてきました。
あの人は男なのか女なのか?
ヒゲなのか鼻毛なのか?モミアゲなのかヒゲなのか?
セクハラなのかスキンシップなのか?
そして今回の果物なのか野菜なのか?
果物と野菜の分け方の一般的な見解として、
下記のような分け方があります。
〇樹に実がなるものが果物で、そうでないものが野菜
〇種が食べられないものは果物、食べられるものは野菜
〇おやつとして食べるのは果物、おかずとして食べるものは野菜
〇生で食べるのが果物、調理をして食べるのが野菜
曖昧ですよね?
スイカやメロンは樹にならないから野菜。
でもおやつとして食べるから果物。あららどっちなのよ!
「農林水産省」によると、はっきりとした定義はありませんが、
生産分野においては次のように分けられるようです。
果実…数年にわたって収穫可能な永年生作物などの「木本類」
野菜…田畑で作られ、一年生作物などの「草本類」
また野菜にはツルなどに成る果実を食べる果菜類なるものがあり
スイカもメロンもイチゴも果菜類になるので野菜となります。
でも実際には果物として扱われているのでこう分類されています。
「果実的野菜」と。
それとは逆に、柚子やレモンなどは「野菜的果実」と分類されます。
※これは「野菜ソムリエ」の試験問題に出ることもあります。
しかし消費者側の意識、生産者側の意識、農水省の定義、
農学と植物学、世界各国で定義は違う、などを踏まえたら
とても分類が困難でややこしいので、簡単にまとめますと
茎やつるなどの草本性植物を「野菜」、樹木になるものを「果物」
野菜だけど果物のように扱うのは「果実的野菜」
果物だけど野菜のように扱うのは「野菜的果実」
「あとは各自の判断で!」ぐらいで良いのだと思います。
※数年前の講義の時の記憶や本からの抜粋なのであしからず。
勢いづいた酒場やピロートークの最中で「スイカは野菜だぜ!」
という知識自慢発言をされましたら、「果実的野菜」というワードを
ぶちかましてスカッとしましょう。それではさようなら。